山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

心情に添う

  • 社長メッセージ
最終更新日:2019.11.19

皆さんこんにちは。

先週の大雪とは打って変わり穏やかな天候です。
来週にはまた寒波が来るそうです。ご用心を。

さて、今回のタイトルの「心情に添う」ですが、何のことは無く
私の身の回りで起き、お客様として体感した話をしようと思います。

まず、昨年末から現在にかけて持っている家電製品の不具合が立て続けに起こりました。

一つは3年前に購入したポータブル液晶テレビのリチウムイオン電池です。
実は昨年も交換しており、1年でまた充電能力が著しく劣化してきました。

加えて、これまた3年前に購入したシェーバーの電池も充電能力が低下してきて
使用途中に止まるようになってきました。

ともに日本を代表するブランドでN社製です。

他にも我が家にはたくさんのリチウム電池製品がありますが、2~3年毎にダメになる製品はありません。

また、同じ時期に携帯電話の電池の消耗スピードが急速に速くなってきました。
これは世界的ブランドのA社製です。購入して1年半なのになぜ?と思っていたところに
「計画的陳腐化」という疑惑が海外で指摘されているとの報道がなされました。

重なって家電の電池不具合が相次いだところでメーカーによる「計画的陳腐化」という
報道が出てきたので、N社やA社のブランド企業に対して一瞬疑念を感じた次第です。

しかし、1ユーザーがそのような疑念を持ったところで巨大企業から回答を得れるはずも
無いので、クレームとしてお客様窓口に状況を伝え見解と今後の対応について伺いました。

しかし、「リチウム電池の劣化スピードの速さ」という問いに対しては両社とも回答になっておらず、
お客様の使用状況でかなり変わるので一概に言えないので解らないとのことでした。

また、今後の対応についても保証対象外なので修理センターへ持ち込むか買い替えしかないとの回答でした。

こちらとしては、電池劣化の要因としていくつかの標準的な原因を知り、自分の使用状況と
照らし合わせて可能性の高い原因を絞り込み今後の製品使用について留意しようとの意図がありました。

しかしながら当方の思いに気付いていただけず事務的にやりとりが終了しました。

この一連の流れを振り返りどういう対応がベストだったのか考えてみました。


①製品の使用に感謝し不具合が起きていることに対して謝罪する
②どのような使用方法だったのか丁寧に聞く
③一般的な故障や不具合の原因について説明する
④今後の修理に対しお客様が選ぶことが出来る選択肢を説明し回答を得る
⑤今後の製品の改善に役立てるよう努力することを伝え感謝する

細かく言えばキリがありませんが、最低限この程度のプロセスがあればユーザーとしては
心に生じた疑念やモヤモヤ感は払拭できたような気がします。

両社のカスタマーセンターは今回、期待値に届いていませんでしたがユーザーの
立場になって改めて私どもの会社にも言えることではないか?と思い直しました。

要は「処理しなけれなならない」という発想では会社の立場とお客様の立場で対立軸が生じます。

それぞれの会社には保証規定があり顧客対応マニュアルもあるはずです。

ユーザーの側に立って改めて気づくのは規定やルールよりも「聞いて理解してくれるか」
ということの方がはるかに重要であることに気付かされます。

家電製品の一連のクレーム対応は他人事ではありません。


正しいか間違っているか?
ルールどおりかそうでないか?

そんなことよりお客様の心情により添っているのか?が大事です。

アルスホーム企業理念
3章「対話を重ねて感動を共有する」
同1項「お客様に徹底的に尽くそう」
同2項「高い視点で傾聴熟考しよう」
同3項「感動の心で人の輪を拡げよう」

言うは易し行うは難し。今回の出来事は他山の石ではありません。