山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

住まいの地域特性

  • 社長メッセージ
最終更新日:2024.04.27

皆さんこんにちは。

今週は、久しぶりに北海道に行ってきました。

20年ほど前は道東でフライフィッシングをするために
毎年訪れていましたが、最近は足が遠のいていました。

久しぶりの北海道でしたが、あまり風景が変わっていない印象です。

ごく一部の地域で半導体の工場建設があり、
賑やかしいところもあるのですが概ね変わっていないように感じます。

ただ、飛行機から見る景色では多くの太陽光発電パネルが
目立つのが以前と異なるところでしょうか。

私は出張で様々な地域を訪れますが、どこへ行っても
日本の風景として住まいの地域差をあまり感じません。

しかし、沖縄と北海道だけは陸続きでないことと
気候が本州と大きく異なるためか住まいに地域差を感じます。


北海道の住まいの特徴の一つは、気候を反映して
陸屋根であることと窓の小ささがあります。

気候、特に厳冬期への配慮が
建物の形状や外観に強く現れています。

実際に同業者に聞くと、顧客の関心は
構造や耐久性より著しく断熱性能に偏っているとの話でした。

まさしく、北海道の住まいは「冬を旨とすべし」
といったところでしょうか?


次に特徴的なのはエクステリアに関して
大雑把というか無関心な家庭が多いように感じます。

冬場の厳冬期間が長く緑が育ちにくいためか
植栽にこだわっているお宅はあまり見かけません。

加えて、大陸的な思考があるのか
敷地境界と道路との区切り(塀や土留め)が無く
地続きにしてあることが多いのです。

あまり外形的所有権を主張しない風潮なのか・・・
理由は定かではありません。


そして、技術面や設備面においては最近は変わってきたようですが
本州と大きく異なる点があります。

まず、熱源がやはり灯油もしくはガスが主力だそうです。
オール電化が主力となりつつある本州とは異なります。

これもまた気候を反映した地域特性です。


また、本州では主流になりつつある構造躯体の金物接合は
これからという段階にあるとのことでした。

北海道の方には申し訳ないのですが、
建っている住まいを見るとどれも同じように見えて
住まい手の個性が非常に見え難いという印象です。


総じて、本州とは異なる厳しい気候風土のせいでしょうか?

久しぶりの北海道でしたが、変わらない風景がそこにありました。

これもまた北海道の住文化であり、原風景なのかもしれませんね。