山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

解るとは?

  • 社長メッセージ
最終更新日:2021.12.04

皆さんこんにちは。


随分と寒くなって参りました。

さて、今回は「解る」ということについて考えてみます。

誰にでも「解る」という経験がおありだと思います。

今回は重要な意思決定に絡めて「解る」ということを紐解きます。

日頃、生活をしていて様々な意思決定があります。

しかし、重要な意思決定にも拘らず「解っていない」状況に
気づかず、前に進めようとする場面をよく目にします。

本人は「解ったつもり」でいるので、その先に待ち受ける
厳しい試練や失敗に注意が及びません。

では「解る」とはどういう状況なのかを考えます。

まず、多角的に検証されていることが基本となります。

何事も良い面と悪い面があるので、片方の意見や情報を鵜呑みに
せず、複数の異なる意見や情報を集めるのが基本です。

できれば意思決定の対象に対してタイプの異なる見解を
最低3つ収集すべきです。

そうすることで、まず事実誤認、つまり一方的な
思い込みを犯すリスクが大幅に減少します。

次に必要な条件は、そのことについて「詳細に話せるか?」ということです。
これは話すのみならず、多様な質問に回答ができるということを含みます。

つまり、意思決定の対象について充分な情報を有していると同時に
自分の中でそれらの情報が整理されているということを指します。

したがって、詳細に話せ、かつ、回答ができる状況にあるというのが
「解っている」という二番目の条件となります。

最後に必要な条件は「一言で説明できる」ということです。

これは、その意思決定の対象の本質を的確に理解できている
かどうかを問うています。

話はそれますが、今から20年ほど前に私は転職を検討したことが
ありました。その過程で熱烈なオファーを受けた経験があります。

当時勤めていた会社に限界を感じ始めていた時期でもあり、
そのオファーを受ける寸前までいきました。

しかしその時、受けようとしていたオファーの本質を
踏みとどまって考えてみました。

飛び込もうとしていた業界はコンサルティング業界です。

その仕事を一言で言えば、「経営のお医者さん」です。

その本質に行き着くと、あることに気づきました。

当時の私は、勤めている会社の社長の考えを見直してもらうことが
できずに四苦八苦していたのです。

会社も業界も十二分に理解できている自分がトップに考えを見直して
もらうことができていないのに、オファーに浮かれてその業界に
飛び込んでもうまくいかないのは自明の理です。

やはり意思決定の対象の本質を単純化して考えることは重要なプロセスです。

上記の3つのプロセスをチェックすることで、私は大きく間違った
意思決定を行わずに現在に至ることができました。

とりわけ、大きな金額を伴ったり、人生の転機を意思決定する際は
上の3つのプロセスで冷静に問いかけてみてください。

良き人生は正しい意思決定の上に成立します。

解ったつもりではなく、本当に解った上での意思決定を重ねたいものです。