原野 省三
アルスホーム株式会社
代表取締役会長
原野 省三

想像力

  • 会長メッセージ
最終更新日:2020.08.09


想像力

仕事でもなんでも、自分で考え、想像して対応することはよくあると思います。
それはそれでいいことなのですが、実は自分の視点、目線でしか
物事を捉えられていない、という可能性もあります。

モノの見え方や捉え方は人それぞれ。全く同じだという人はいないでしょう。
世の中では、自分ひとりで完結できるものなどありませんから、
必ず他の相手の立場にたったモノの見方、考え方が必要なんですね。

特に人間関係において、何かしら議論する場合に、勝ち負けにこだわる人がいます。
自分の立場や優位性、利益に固執するあまり、相手を徹底的に攻撃してしまい、
関係を修復できない状況にまでなってしまうこともあるのではないでしょうか。
議論はお互いに自己主張するものですが、最後には共に新しい気づきを得、
融和できることこそが正しい議論。そこには相手への敬意がなければならないと思います。
そのためにも自分が相手の立場だったら、という想像力が不可欠なのでしょう。

気の合わない人や価値観が合わない人とのコミュニケーションはなかなか難しいもの。
気の合う相手とばかり交流しがちになりますよね。
でもそれでは、似たような価値観を持つ仲間内の、とても狭い社会に自分の身を置くことになり、
自分自身のモノの見方、考え方の幅は広がりにくいでしょう。
価値観が異なる多様な人とのコミュニケーションによって、自分の視座を高め、
より俯瞰して物事をとらえることができるようになるのではないでしょうか。

私たちはお互いに一人一人の多様さを認め、受け止める寛容さを持つことで、
自分を成長させることができる。その大元が、相手に対する想像力なのだと思うのです。
もしかすると、世の中で起きている様々な事件やトラブルは、
相手に対する想像力の足りなさが招いていることなのかもしれませんね。
・・・自分のことは棚に上げておりますが。