こんにちは、営業部の界です。
みなさんゴールデンウイークは如何お過ごしでしたでしょうか??諸外国では休暇にデジタルデトックスとして、読書するためだけの時間を愉しむ「ブックリゾート」なんて言葉も流行っているみたいです。わたしも多分に漏れず積読していた本の消化に休暇を費やしておりました。
今回は、その本の書評…ではなく、読書体験から得た気づきを書いてみたいと思います。
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活字がもたらす写実性
皆さんは小説を読んでいるとき、頭の中はどうなっていますか? ある調査によると、文字を読んだ瞬間に脳内で鮮やかな映像が流れる「映像型」の人もいれば、文字をあくまで「情報」として受け取る「テキスト型」の人もいるそうです。
「目の前に草原が広がっていた」という一行を読んだとき、そこに吹く風の匂いや、草の揺れる音、太陽の眩しさまでを写実的に再現(イメージ化)できる能力。これは、不自由な文字情報から脳が勝手に不足分を「想像して補う」ことで養われます。
この「情報の隙間を埋めて映像化する訓練」こそが、実は家づくりの打ち合わせで、図面や寸法という情報から生活のシーンを「映像のように」描き出す力に直結しているのです。
小説の読解とAIプロンプトの「成功と失敗」のアナロジー
ここで、興味深いアナロジー(比喩)を考えてみましょう。 昨今話題の絶えないAI。チャッピー君なんて愛称の彼(彼女?)、使ったことない方は少ないのではないでしょうか??これらに指示を出す「プロンプト」。この上手下手によってアウトプットってずいぶんと変わってきますよね。この精度と、小説を読んで脳内に浮かぶ映像の「解像度」は、同じ構造をしているのでは?って思い始めました。
・失敗するプロンプト(あるいは浅い読書): AIに「おしゃれなリビングの画像を作って」とだけ命じる。これは、小説で「いい感じの部屋があった」という一文だけを読み飛ばすようなものです。結果としてAIは、あなたの意図とは違う「どこかで見たような平均的な画像」を返してきます。
・成功するプロンプト(あるいは深い読書): 「午後3時の西日が、無垢材の床に長い影を落とし、使い込まれた革のソファが少し光っている……」といった「世界観の定義(プロンプト)」を詳細に伝えます。このように情報を具体的に並べることで、AIという「外部の脳」と、あなたの脳内の「映像」は、ようやく同じ完成図を共有できるのです。
これって僕たちの仕事に置き換えて言うとつまり、プロンプトの成否によってAIのアウトプットが劇的に変わるように、私たちの「言葉にする力」「想像する力」の解像度が、そのまま「理想の住まい」の完成度を左右するってこととも考えられますよね?
「望ましい困難」が知性を研ぎ澄ます
最近ってYouTubeやショート動画など、映像や短いコンテンツが横行し、またアテンションエコノミーに言われるような「わかりやすい」コンテンツが蔓延しています。読書ってその対極にありそうなイメージですよね…でも、心理学には「望ましい困難」という言葉があります。
あえて手間のかかる「読書」を通じて、著者の複雑な論理を追い、行間を想像して頭をひねる。この「あえて脳に負荷をかける作業」をスキップしてしまうと、私たちは自分自身の「理想」を言語化する筋力さえも失ってしまうかもしれません…
AIが提供してくれる分かりやすいコンテンツから自分らしい答えを選ぶことと、頭をひねって「言葉にする」「想像する」その先にある「答えらしさ」をAIと作り出す。これら似ているようですが、出来上がりには雲泥の差があると思うんです。
結びに。
家づくりは、まだこの世にない「あなたらしさ」を言葉にして、それを頼りに形にしていくクリエイティブな作業です。
本を読み、脳内で映像を写実化するトレーニングをすることは、AIを自在に操るための「プロンプト能力」を磨くことと同じです。そしてそれは、あなただけの「最高の家」を定義するためのインテリジェンス(知性)を育むことに他なりません。
今夜、あなたも寝る前にでもお気に入りの一冊を開いて、目を閉じて脳内に鮮やかな映像を映写してみませんか?