山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

要求水準

  • 社長メッセージ
最終更新日:2023.12.09

皆さんこんにちは。

今年も残すところあと少しです。

今回は、仕事で要求される水準について記します。


この間、社内で営業のトレーニングをしていました。
しかし、どうもおしなべて分かり難く説明が明快でありません。

また、ある担当はフィードバックに対してこう答えていました。
「知識としては知っているのですが・・・」

この言葉を聞いて問題の原因が分かりました。

仕事に必要な知識についての要求水準が
正しく理解出来ていないのです。

仕事の知識で要求される水準は「知っている」だけでは
全く不十分なのです。

「自由自在に使いこなせる」という水準が基本となります。

では「自由自在に使いこなせる」とは
より具体的にどのような水準を指すのか?


まず「端的に一言で言い切れること」が必要です。

一言で言い切れるのは、本人がその知識全体を俯瞰して
一番重要な本質を鮮明に理解しているからです。

ですから、本人が知識を学ぶ過程で
一つの知識に対して「一言で言えば何か?」を考え抜き、
自分の中に落とし込むプロセスが必要となります。


次に必要な水準は「どこからでも話せること」となります。

どこからでも話せるとは、知識全般が頭の中に
完全に転写されていていつでも取り出せる状況を指します。

ここに至るには、何十回、時には何百回と知識を反芻して
自分の体内で「血肉化」させるプロセスが必要です。

数回「学んだ」程度ではこの領域に至りません。

澱みなく話せなかったり、考えながら話している段階は
反芻の回数が圧倒的に不足していると認識すべきです。

もっと言うなら、話す内容に自身の思考のシェアを
奪われてはならないのです。

思考の中心は、相手の目の動きや言葉、仕草に集中して
声無き声を汲み取ることに使わなければなりません。


最後に要求される水準は「詳細に話せること」です。

背景の理論やデータに至るまで、
詳細に知識を持っている必要があります。 

これは、要求が厳しい顧客の信頼を得る上で
不可欠の知識水準となります。

世間一般的には「うるさ客」と言われやすいカテゴリーの顧客ですが、
実態は対応する側が力不足というだけなのです。

私の経験から言えば「うるさ客」と言われるタイプほど
プロとしての見識、データを示して徹底的かつ論理的に説明すると
ほぼ100%ご納得頂くことができます。

もっと言うなら、絶対的な信頼を確実に得ることができます。


まとめますと「知っている」だけではプロの知識水準としては不充分です。

①端的に一言で話せる
②どこからでも話せる
③詳細に話せる

我々は、この「自由自在に使いこなせる」水準を
目指して研鑽を積む必要があります。

日々、繰り返し学びましょう。