山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

他の自分は居ない

  • 社長メッセージ
最終更新日:2021.05.16

皆さんこんにちは。

立夏を過ぎ、その通りこれから夏に向かい
今週以降は暑くなるようです。

さて、3週前のブログ「起点はあるか?」というタイトルで
書かせていただいたゴールドスタンダードの一つとして、

「起きた現実は全て自分の意思決定の結果である」

と受け止め、他責ではなく全て自己責任論で考える必要について触れました。


話は変わりますが、現在NBAで活躍している馬場雄大選手も
同様のことを言っていたことをニュースで聞きました。

「もう辞めたい、終わりにしたいと思うことが何度もあったそうですが
全ては自分が努力することでしか解決に向かわないということに気づいた」
という趣旨の発言をしていました。

しかし、私の周りを見渡すと残念ながらこの原理原則が
うまく機能していない人を度々見かけます。

「私の適職は、今の仕事ではなく他の仕事ではないか?」
「私にはもっと良い会社があるのではないか?」

そう考えて、現在の自分を受け入れることができない人がいます。

しかし、現実としては今の仕事に集中して良いパフォーマンスを
あげることができない人が、他の仕事や職場で評価されることは
あり得ないのです。

その内またもや「私には他の・・・・」と考えるのがオチです。

自分を取り巻く現実を受け入れ、自分がコントロールできる領域に集中し、
取り組み、そこから這い上がることでしか物事の好転は実現しません。


つい先日、学生さんの入社面接を行いました。

その中にとある学生さんがいて、まさしくこれまでと現在の自分を
受け入れることができず「きっとある他の自分」を探している状態でした。

厳しいようでしたが、私は彼に上記の原理原則を伝え、今の就職活動は
全く戦略ミスで、そのようなあなたを採用する会社
はないと思う旨を伝えました。

彼にとっては驚いたでしょうし傷ついたと思います。

しかし、彼は私の言葉を受け入れて自分がこれまで抱いてきた
幻想を捨て、コンプレックスを受け入れ、現実の「今」の状況から
頑張りたいとの想いを後日伝えてくれました。

20歳そこそこの学生さんですが良い体験をされたと思います。

恐らく、今後彼は自分探しをする人生を送ることはないと思います。


人生は皆さんが考えるより短いものです。

他の自分を探し続けて、実はそんなものはどこにもなく目の前にある
現実だけが自分の人生であると理解できた時には、すでに過ぎ去った
年月を取り戻すことはできないのです。

ですから、その原理原則に気づき今に徹する生き方を
実践するのは早ければ早い方がいいのです。

「ありたい自分を明確に持とう」と企業理念1章1項にあります。

それは、ありもしない自分を思い描き、夢見ることではなく、
今の現実に集中して日々修めることを示唆しています。