山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

優れた仕事の条件

  • 社長メッセージ
最終更新日:2020.10.17

皆さんこんにちは。

朝晩は寒い日が増えてきましたね。
あと、2週間もすれば
平地でも紅葉のベストシーズンです。
楽しみです。


さて、今回はテレビでとある番組を見て気づいた点を記します。

それは、天皇陛下の即位の礼の際に執り行われた
晩餐会の
シェフおよびウェイター達の記録についての番組でした。

当然のことながら、各国の国賓を招いての晩餐会ですから、
全てが超一流の粋を極めた内容で構成されています。

その一つ一つの素晴らしさは、皆さんの想像に任せるとして、
見ていて気づいたのは、一流の仕事に共通する点についてです。


まず、一つ目は、「情報収集の正確さと細かさ」です。

来賓の素性はもとより、各国の国賓同士の関係性や食事の好み、
食事アレルギーなどの個人情報まで詳細な情報が共有されています。

恐らく、警備の関係上、番組ではそれ以上の情報公開はありませんでしたが、
推察するに、個人別にもっと細かい情報がシェアされているものと思います。

いずれにせよ、失敗が許されない仕事のスタートラインは、
詳細かつ正確な情報を正しく認識、シェアすることです。

ここを端折ったり、曖昧なままにしたりすると、仕事の品質は
大幅にダウンするか、失敗に終わることがほとんどです。


次に二つ目は、「事前の徹底した準備と訓練」です。

最高の料理にすべく、何をどの順番でどう調理するか、できた料理の味を
落とさずどう数百人分の料理を同じ時間に準備して、一斉にサーブするか、
など秒単位で事前にシュミレーションがなされテストランが繰り返されます。

その日の数時間の宴のために、これほどまでかと思えるほどの
準備と試行錯誤の訓練をしていることに驚きました。

一糸乱れぬ最高の仕事には、徹底した事前準備と訓練があるのです。

逆に言えば、徹底した準備と訓練がない中では、
いい成果など望むべくもないとも言えます。


最後、三つ目は、「想定外に対する対応」です。

実際の晩餐会本番では、ゲストの国賓からは様々なリクエストが
出されるそうです。


番組で紹介されていたのは、事前のシェアした細かい情報には
記載されていなかった、メインディッシュの食材が食べられない
というリクエストがとある国賓からありました。

しかしながら、そういう想定外に対応すべく数種類の
別メニューがあり、
すでに作られて準備がされていました。

よく仕事で想定外は発生しますが、うまく対応できない原因は、
それに対する想定や実際の準備を怠ることにあります。

流石に国賓を招いての晩餐会だけあって、想定外に対する
準備も抜かりがなく、細かく準備が整っていました。

当然のことながら、晩餐会はわずかな綻びもなく、数秒の狂いもなく
円滑に進行し、国賓の帰路につくところまで全て準備した計画通りに
行われ、滞りなく終えたようでした。


(一流のウェイターの所作の美しさに惚れ惚れとしました)

彼ら、一流の仕事を見ながら、我々も気を引き締めて
守らなければならない「流儀」に気づかされた次第です。

一流の仕事にある原理原則を守り、優れた仕事をしていきたいものです。
レベルは違えど通底するものがあると思いました。