山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

この仕事の面白さ

  • 社長メッセージ
最終更新日:2019.11.30

みなさんこんにちは。

今日も朝は冷え込みましたが、日中は一転、春の到来を感じさせる
温かな日差しです。春はすぐそこ。色鮮やかな季節が愉しみなこの頃です。

さて、昨日のことですが家族から紹介を受けてとあるお客様の家に伺いました。

ざっくりと概要を申しますと、街中の店舗併用住宅の増改築です。

そのお客様は、かつてお菓子屋さんを営んでいらっしゃいました。

私の地元でもあり、お客様とも年齢が近いため、昭和50年代の街の様子や
賑わいが話題となりとても盛り上がりました。当然、近くに住む私の知人や
友人もご存知で、初対面にも関わらず楽しい時間となりました。

そのあと、お客様のご要望や敷地の状況を教えて頂いたりしました。

後日詳細な調査を行い、計画の方向性を徐々に詰めていく事でこの日の商談は終了しました。


私としては、営業の現場に直接出向くことはほとんど無くなっていましたので、
この日のお客様とのやり取りを通じて、改めてこの仕事は面白いと感じました。

どんな点が改めて面白いと感じたかと申しますと、まず第一にお客様にとって住まいというのは
基本的には解りにくい商品で、一つ一つ丁寧にお客様の不安や解らないことに対してお答えする
プロセスを通じて信頼関係を醸成する点にあります。

「本当にこの人は自分達のことを理解してくれた」というお客様の満足は
携わる我々が仕事を通じて感じる充実感に直結しています。

次に面白い点は、これからの未来に向けた愉しく、幸せな将来の設計図を創る点にあります。

新しい住まいへのご要望を伺う際に一番大事なのは、これまでどう暮らして
きたのか?どんな家族関係を育んできたのか?ということです。これは本当に重要です。

お客様のこれまでを深く理解しない限り、過去の延長線であるお客様の未来の
設計図を描くことはできません。

お客様ご家族によっては、決して楽しく明るい物語ばかりがあるわけではありません。

しかし、住まいを計画するお客様は、これからの幸せのために行動を起こされる
訳ですから、すべてを共有し、受け止めて、未来に向けたお客様の最適解をご提案
できることは、作り手である我々も幸福感を感じます。

3つ目の面白い点は、技術的な難易度が高ければ高いほど、形になっていくプロセス
が楽しみで、満足、感動できる点にあります。

注文住宅は形が無い商品ですから、出来上がっていくプロセスそのものが
お客様はもちろん、作り手の我々もワクワクするのです。

そしてそのワクワク感は、制約条件が厳しかったり、技術的難易度が高ければ
高いほど大きなものになります。

今回のお客様は、築50年と築65年の建物で構成されていて、しかも一部長屋建て
となっています。法的規制も厳しい上に、インフラも複雑で、なおかつ構造躯体も
一部隣家と共有している可能性があるなど、極めて難易度が高い与条件です。

つまり、新しい建物を建てる敷地を整えるだけで、いくつも乗り越える壁があります。

なおかつ、敷地状況が整備されたとしても、法規や採光、通風、ご要望の間取りを
実現することに難儀することは、現時点でも容易に想像できます。

現時点では、計画建物のイメージすら付かない状況です。

この状況から条件をクリアしながら、お客様らしい暮らしのカタチを
徐々に鮮明化して、実際の住まいという作品に仕立てていくのです。

まさに複雑怪奇な難問を、お客様とともに解く楽しさと、仕上がった時の感動があります。

「このお客様の最適解は何か?」

 

まさにお客様の生活の毎日、つまり人生をデザインするといっても過言ではない
ダイナミックな喜び、楽しさがこの仕事で感じることのできる一番面白い点です。

よく、人を助けるお医者様であったり、人を教育する先生などは「聖職」などと言われます。

我々が手掛ける住宅は、何十年にもわたってお客様の人生という物語を演ずる舞台を作り上げる仕事です。


住宅を創るという仕事は「聖職」と同じように使命感と責任感を持つべき仕事だと思っています。

改めてこの仕事の面白さを実感できた時間でした。