育つのは誰か?
- 社長メッセージ
皆さんこんにちは。
梅雨入りはしたもののあまり暑くなく涼しい日が続いています。
汗っかきの私にとっては大変ありがたいです。
さて、今週は富山大学の経済学部で講師を務めてまいりました。
いわゆる寄付講座といわれるもので地元の企業経営者が企業経営の実際について
様々な切り口で講義するというものです。
講義は全14回あり参加企業は地元の優良企業が主体となって構成されています。
アルスホームは参加企業の中では企業規模としては小さいほうになります。
従って、中小企業ならではのダイナミックかつ面白みのある特徴をお伝えできればと考えました。
タイトルは「ブランディング経営の実践」としました。
簡単に話の内容を紹介しますとブランド形成のためはCMやHPなどのアウターブランディングを企業コンセプト
に沿って一貫したスタイルで継続することと、お客様との接点である社員の一人一人の質を上げるために教育を
中心としたインナーブランディングを実践することが大切であるというストーリーでした。
私は昨年からこの講師を務めさせて頂いていますが、会社で行うスピーチや方針発表とは環境が大きく異なります。
当たり前の話ですが、学生さんから見れば授業の一環であり「誰かが何かを話すそうな」程度の空気感で、
会社で行うスピーチのように聞く側に緊張感や私に対する求心力は働いていない状況からスタートします。
一言でいえば「アウェー」な状況から始まります。
しかし講義する側としてはチャレンジのし甲斐があります。
講義の内容が彼らにとって興味深いものであれば徐々に空気感が変わり講師に意識が集中してきます。
私の方もそれなりに発表内容を何度も推敲し準備をして臨みました。
また、彼らの一人一人とアイコンタクトを取りながら話をさせていただきました。
今回の学生さんの評価は後日のレポートを待つことになります。
ちなみにこのレポートは、私にとってはとても元気の出るご褒美となります。
今回講師を務めさせて頂いて改めて気づいたことがあります。
まず、私自身にとって年一回の貴重な機会であること。
つまり、第三者に「私は何者で何をする人なのか?」を客観的に整理する機会ですし、
私も会社も昨年から何が変わり、どう成長したのか?を総括する機会でもあります。
もう一つは、冒頭のアウェー感ですが、それは聞く側の態度の問題ではなく講師を務める側の聴かせる能力の
問題であり、もっと言ってしまえば講師の心のあり様とエネルギーの問題であることに気づかされます。
従って、しっかりと全力で務めさせて頂くことによって私自身が達成感を感じることが
出来ますし、何より成長のまたとない機会となっています。
今年も引き受けて何らかのお役に立てたのではないか?と感じています。
「Teaching Is Learning」とよく言われます。
これは教える側が教えるプロセスで学びなおすことを意味しています。
企業内においても各階層で教える瞬間がたくさんあります。これは手間暇がかかりますが、
実は教える側が成長するまたとない機会なのです。簡単に育たない部下は上司を育ててくれます。
「仕事を通じて人を育てる」
アルスホーム企業理念1章です。
育つのは相手だけではなく育てる自分自身が一番成長するのです。