山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

100歳への備え

  • 社長メッセージ
最終更新日:2019.11.19

皆さんこんにちは。

今日はさわやかな秋晴れの一日になりそうです。
朝晩は冷え始めました。風邪などひかぬようご自愛ください。

さて、先日の新聞記事にあったのですが、現在45歳の女性の二人に一人は90歳まで
生きるとの予測がされているようです。従って45歳以下の人はもっと長生きということになります。

ここで考えなければならないのは、めでたい話ですが100歳を超えてなおかつ元気な
ご長寿さんもめずらしくない時代が目の前に来ているということです。

確かに、新聞のお悔やみ欄では100歳を超える人の名を見る機会が増えてきました。

もっと具体的に言えば、あなたが100歳まで生きる可能性が充分にあるということです。

そこで、質問です。


「100歳までどこでどのように生活しますか?その準備は出来ていますか?」


この質問は私が最近、具体的に考えるようになったことです。

私の住まいは築21年を経過し、私の年齢は47歳です。

従って100歳まで生きる場合、この住まいで暮らすとすると現在から52年、築73年まで使用することになります。

私は自分の仕事柄もあって、自分の住まいのメンテナンスはかなり早めに実施しています。

現在まで実施したのは、外壁塗装の吹き替えや瓦のメンテナンス、ユニットバスや設備機器の入れ替え、
その他細かいメンテナンスは毎年ちょこちょこやっています。

おかげさまで美観、機能とも快適に過ごすことが出来ています。

しかしながら、同じ町内を見渡した時にほとんどメンテナンスをしていない家が目立ちます。
ざっくりと言って7割方の家は内外のメンテナンスを行っていません。

従って築年数相当の劣化が生じていまして、家によってはサイディングの凍害や目地の割裂、
雨樋の破損、塗装の劣化などが見て取れます。

人の家ながらも「まだ40年ぐらい住む可能性があるのにこんなにほったらかしにしてどうするのだろう?」
と気を揉んでいます。恐らく、現在は住むことについては不具合を感じていないので現状を許容して
いるものと推察されます。

また、「具体的に何歳まで何年住むのか?」ということを認識していない可能性もあると思われます。

よくメンテナンスフリーという言葉を聞きますが、こと住まいにおいては100年時代を前提とすると
メンテナンスフリーなどという都合の良い言葉は成り立つわけもありません。

むしろ、計画的にメンテナンスを確実に行うべきです。交換可能な設備機器はどうにでもなりますが、
特に外回りのメンテナンスを怠って構造躯体に影響が及ぶことは絶対に避けるべきです。

構造躯体の劣化は、快適性、耐震性、長期耐久性の低下を引き起こします。

従って、外回りは長くとも15年スパン(理想は10年)、設備機器もおよそ10年スパンでの手入れや
入れ替えを行いたいものです。特にエネルギー供給機器は短いスパンでの交換の方が
古い機器のメンテナンスを続けるより安く上がることもしばしばです。

ちなみに我が家の場合は、先に述べた築70年超を目指して住み続けるつもりはありません。

快適性能は現在でも十分な水準ですが、耐震性能に不安があるからです。

在来木造+パネル併用工法ですが、当時想定されていた耐震要件が現在の知見より低いのです。

恐らく子供二人の方向性が定まるころ、今から15年前後に終の棲家の設計を行うのだろうと思います。

これから建築される方は100歳まで生きる可能性を踏まえて、100歳まで快適で安心して住まいできる
構造躯体を選んで頂きたいですし、メンテナンスに関しても費用が掛かるというマイナスの捉え方をせず、
積極的に手を掛けて長持ちするよう計画的に行ってほしいと思います。


(こんな本もあります。一度読まれてみては?悩ましいものがあります)


私どもアルスホームでは堅牢かつ快適なプレウオール工法を採用しています。

なおかつ この秋からは制振パネル「プレウオールTX」を標準採用する予定です。

定期的なメンテナンスを行えるよう、アフターフォローのスタッフも充実しておりますので
住まいされたのちも長くお付き合いいただける体制となっています。

近年は構造躯体に興味を示されないお客様も増えてまいりました。

しかしながら、100歳時代を前提に住まいづくりを考えた場合、見た目のデザインや設備以上に
構造躯体は取り換えの効かない重要な選定ポイントです。

70歳、80歳になってから「もっとしっかりしたものを選ぶべきだった」と後悔してもどうにもならないのです。

従って、これから建てられる方は人生100歳時代を見据えて改めて住宅の基本的な部分である
構造やメンテナンス体制ついて十二分に検討されることをお勧めしたいところです。