山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

育成面談の要諦

  • 社長メッセージ
最終更新日:2023.12.02

皆さんこんにちは。

前回まで「仕事観を育てる」というタイトルで記してきました。

今回から、経営者となってからの仕事観の変化を記そうと思ったのですが、
大きな節目を整理してみると結構な数があることが判りました。

日経新聞の「私の履歴書」のように長期連載になりそうなので、
ここは一旦別のテーマに移し、どこかのタイミングで
改めて紹介できればと考えております。

さて、今回は育成面談のポイントについて記します。

まず、最初の重要点は面談を実り多き機会とするために
事前準備をしっかりと行うことです。

本人に成長目標やそこに向けた課題、現在障害となっていることなどを
事前に考えて整理してもらいます。

面談する上司も基礎資料や個人データを総括し、
課題がどの辺りにあるのかを想定します。

事前準備で双方が考えた課題について検証し、
その本質的な課題を共有できるかどうかで
面談の生産性は大きく異なります。

加えて最近、新たな気づきがありました。

それは、特に上司の側から本人に期待する次のステップを
極めて明確に示すということが非常に重要だということです。

実は、被面談者が自ら自分のステップを設定したり、
将来像を描くことができる人はごく少数なのです。

従って、上司の側から極めて明確なステップを示し、
被面談者と合意することで育成のスタートラインとなります。

ここで上司の側から期待像を示すことの本質は
どこにあるのか押さえておきましょう。

部下に期待像を指し示すには、上司が創り上げたい組織の姿を
鮮明に描けている必要があります。

つまり、上司の主体性が問われているのです。

上司の主体性の有無により、育成面談の拡がり方は
まるで異なったものになります。

次に、具体的なステップを共有したら
それを実現するための課題を明確化していきます。

スキルやナレッジはもちろん、組織の関わり方への
具体的な改善点など詳細に出し切ることが重要です。

被面談者と共有したステップが鮮明であればあるほど、
課題は詳細かつ明確なものとなります。

詳細な課題が整理できたら、
最後にスケジュールの共有がポイントとなります。

各課題のスケジュール策定はもちろんですが、
全ての課題をクリアして次のステップへ
上がる時期についても明確にすることが重要です。

そうして、次のステップとクリアすべき課題、スケジュール共有を終えると
次のフォローアップ面談のタイミングを確認して面談を終えます。

当たり前ですが、1度や2度の面談ではなく
粘り強く何度も行うことも大事です。

何度も行うことにより、被面談者に将来像が刷り込まれ
次第に現実化していくからです。

育成面談の要諦は、まさに「上司にあり」です。

面談を通じて共に大きく成長したいものですね。