山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

腕を磨く

  • 社長メッセージ
最終更新日:2025.10.25

皆さんこんにちは。

今回は改めてプリミティブなテーマを取り上げます。

昨今の働き方改革というテーマを受けて
人に優しい経営に向かうのがトレンドです。

「残業を減らし、休日を増やそう。」

「心理的安全性を高めてハラスメントを無くそう。」

どれも前向きに取り組まなければならない今日的テーマです。

しかしながら「人に優しく」というコンセプトが
仕事そのものに対する取り組み姿勢を
変質させているのではないかと危惧しています。

中でも特に危惧しているのは、早く技術を体得して
良い仕事ができるようになりたいという、
いわば切迫感や渇望感が薄らぐ傾向にあることです。

良くも悪くも昭和から平成にかけては個人の成果責任が明確で、
ややもすれば結果しか問われないという風潮でした。

人よりも腕を磨いて良い成果を示し、
その結果良い処遇を得る。

働くという概念が非常にシンプルでした。

しかしながら、それはそれでさまざまな問題を孕んでいたため、
時代とともに働くという概念が成熟し現在に至ります。

これは私見ですが、日本の長期的低落傾向の原因の一つに
働く人の切迫感や渇望感の薄らぎがあるように思います。

世界を見渡すとジョブ型雇用が中心で
働く人は必死で学び続けています。

ちなみに先進国の中において働く人が学ぶ時間は
日本が最低であるというデータがあります。

必死で学ぶことを忘れた国が栄えるはずがありません。

時代は変わり、働き方に対する概念は変わっても
個人が腕を磨かなければならないという原則は
今も変わっていないのです。

むしろAIの登場によって個人が身につけている
技術が厳しく問われる時代に入りました。

「腕を磨く」

原点に立ち返り、その認識が自分にあるのか点検しましょう。