山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

利便性とリスク

  • 社長メッセージ
最終更新日:2025.06.07

皆さんこんにちは。

今回は利便性の裏にある、リスクについて記します。

話は変わりますが、現在の転職市場において
公共のハローワークが占めているシェアは16%ほどだそうです。

ハローワークのシェアがここまで落ちたのは、
民間の転職サービスの急速な発展にあります。

様々なCMが毎日流れていますが、一見すると
求職者にとって非常に利便性が高いサービスに映ります。

また、住宅会社の選定について助言をもらえるという
同様のサービスもよく目にします。

しかし、これらサービスは本当に利便性が高く
良いことずくめなのでしょうか?


まず疑問に思うのは、これらサービスを受けた場合のコストは
誰が支払うのか?という点です。

詳細を割愛して結論を申しますと、サービスを受けたお客様本人が
目に見えない形で負担することになります。

タダで利便性の高いサービスを受けられるはずがありません。


さらに、もっと大きな問題があると私は考えています。

転職であれ住宅購入であれ、そう何度も人生にあるものではありません。

そうした、人生に数度しかないイベントを
人任せにして他人に委ねることそのものが
最大の問題ではないでしょうか?

つまり自分で考え、悩み、どういう価値判断軸で選定すべきなのかを
こうした機会を通じて考え抜き、自分に対する理解を
深めることこそが一番大事なことだと私は思うのです。

利便性やタイパに目を奪われて大事な本質を省略し、
他人に委ねた選択肢が本当に良い選択になるとは思えません。

また、より大きく捉えれば「働く」「住む」ということは
「生きる」ということの大きなテーマの一つです。

そのテーマについてどう考えるのかを他人に委ねるということは
まさに「生きる」ことを他人に委ねているとしか思えないのです。

昔からよく言われます。

「タダほど高く、怖いものはない」

様々な利便性の高そうなサービスがたくさんありますが、
その背後には大きなリスクを孕んでいます。

人生というのは、自分で目的地を選択できる一度きりの「旅」です。

その旅の舵取りは自分で行いたいものです。