他人事ではない
- 社長メッセージ
皆さんこんにちは。さわやかな陽気が続きます。
梅雨も近いのでこの晴れ間を有意義ににお過ごしください。
さて、今回はこの数週間、媒体をにぎわしている危険タックルの問題について触れてみたいと思います。
事件の内容そのものとこれからの見通しについては第三者委員会や捜査機関、
また連盟などの関係各方面が何らかの決定を行っていくので私の方では触れません。
私が取り上げたいのは今回の事件が指し示している本質について
理解することが重要で今回の件は他人事ではないということです。
まず、今回の件で驚いたのが前近代的なマネジメントが部内、学内において平然と行われていたことです。
その世間一般の成熟とはかけ離れた大学側のずれた対応に驚かれた方も多いのではないでしょうか?
ここに重要な点があります。
上に立つものがおかしな考え方を元にマネジメントすると異常な集団が形成されるという事実です。
極端な話、カルト集団のような妄信的な組織が作れてしまうという危険性を示唆しています。
今回は卒業生が110万人を超える私学のマンモス校で部活動や大学経営に至るまで一部のトップに
支配され、盲従していた実態が世間の知るところになりました。
上に立つ者の考え方が正しいかどうかということは形成される組織に大きな影響を与えます。
従って組織の各階層に立つリーダーやマネージャーは今回の事件は他人事ではなく、
自身も「正しい考え方かどうか?」を一人一人が問われていることに留意する必要があります。
自身の考え方の「歪み」が組織の規範に大きく悪影響を与えるのです。
私も常に厳しく自身を律しセルフチェックしながら経営にあたる必要性を改めて痛感した次第です。
次の重要な点は「これからの組織のあるべき姿は何か?」という論点を提示していることです。
強権的リーダーの元で専制的に上意下達で動く組織の脆さと危うさを見せつけました。
昭和や平成の初めにはこのような組織運営スタイルは部活や会社問わず世間の一般的な常識だったかと思います。
しかし元号も変わろうとしている現在においては古い組織スタイルと決別し、
新たなスタイルを獲得する必要があります。
大学のスポーツで言えば帝京大学のラグビー部や青山学院大学の陸上部にように
メンバー一人一人が役割を理解し一人一人がチームのために有効な意思決定をする
スタイルへの変革です。まさしく一人一人の主体性の確立です。
また、そのようなチームの上に立つリーダーはチームのパフォーマンスを最大化させるべく、
一人一人の意思決定や行動をサポートする役割に徹しています。まさにサーバントリーダーシップです。
まさに「やらせる」のではなく「やってみよう、頑張ってみよう」と思える組織運営スタイルです。
このような組織のメリットは現場で意思決定するため即応性に優れ、自分たちで解決するため
メンバーの成長にもつながりますし、自己有効感も高まります。
何度も申しますが、今回の事件はテレビに映った他人事ではありません。
人の上に立つリーダーとこれからのあるべき組織論についてどうあるべきかを考えるよう促しています。
全ての組織においてリーダーとメンバーに対して警鐘を鳴らしている事例だと捉える必要があると思います。
私どもアルスホームが目指す組織は強いチーム型組織を目指しています。
そのためにも上に立つものは常に自身を律すると同時にメンバーを支え、一人一人も
チームのために主体的に意思決定を行い組織貢献することが求められます。
理想とする組織に向け努力すると同時に様々な手を打って参ります。