山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

子供室とは?

  • 社長メッセージ
最終更新日:2019.11.19

皆さんこんにちは。

猛暑もひと段落しましたが、お盆は再び暑くなりそうです。
立秋も過ぎましたのでもう少し頑張りましょう。

さて、今回は子供室について考えてみたいと思います。

私の自宅は築21年です。ちなみに子供は男の子ふたりで上が高校3年生で下が中学3年生です。

従って二人の子供たちは生まれてからこの家で過ごしています。

結婚と同時に建築したのですが、当初より二人ぐらいの子供が生まれることを
想定していたので、子供室は二つ作りました。

家族の価値観や育て方、子供の男女の組み合わせにもよりますが、我が家の場合は
建築当初に想定していた使い方にはなりませんでした。

まず、勉強するシーンですが一般的には子供室で行うことを想定すると思われます。

我が家を振り返ると勉強机に座るようになったのは上の子が中学3年生ぐらいになってからです。
つまり、わずか3年前からようやく子供室の勉強机を使うようになりました。

下の子はいまでもダイニングテーブルで勉強することが多く、あまり自室の勉強机は使いません。

では上の子が勉強机を使い始めた3年前より以前はどのような使い方をしていたのか?

結論は「寝るだけ」です。なおかつそれぞれの部屋にストレージはあるのですが、
子供室のストレージは子供のモノが収納されているわけではありません。
どちらかと言えば 使用頻度の低いアルバム類や本など雑庫に近い形で使われています。

また、子供の服などはすべて1階の収納にあり妻がマネジメントしています。

そういう訳で築21年の我が家の子供室は「寝るだけ」+「最近少しだけ勉強」という使用状況です。

ましてや上の子は高校3年生で受験生ですから、場合によっては来年は自宅を離れて暮らすかもしれません。

そういう風に考えますと、子供部屋で過ごし、勉強し、自分自身のモノをマネジメントする
という前提が、今の子育てや親子関係にマッチしていないのではないかと思うに至りました。

ポイントはどこで勉強させるのか?それはいつごろからなのか?という点が一つです。
昨今の親子関係は仲が良いのが一般的なので、年頃になって親を遠ざける子供は少ないようです。

従って勉強も親と会話をしながらというスタイルが多く、一人で勉強机に向かうのは
我が家のように意外と大きくなってからということが多いように思います。

もう一つはストレージです。

家事効率に対する要求から1階のストレージが増加しました。
特に家族の日頃の衣服類はまとめて1階でマネジメントするスタイルが一般的です。

時代の変化とそれに伴う家族の関係性、暮らし方の変化を鑑みると子供室のあり様も
見直してもよいのではないかと思います。

大人に向けた巣立ちの準備の場所として割り切って考え、あまりスペースを割かずに合理的に考えるとか
個室という考え方を見直し兄弟姉妹で共有させるとか、極めてオープンに設計するとか
いろいろ工夫の余地はありそうです。

また、子供が巣立った後の有効利用も視野に入れて設計したいところです。


家は時代とともに使う家族の構成が変わります。
また、暮らし方も変化していきます。

改めて人生100年時代を前提とするならば、大らかな風呂敷のように
自由に何でも包み込める、大らかな住まいづくりがとても重要になります。

子供の成長を眺めながら、改めて子供室はどうあるべきなのか考えさせられました。